いつも私が漫画を買う本屋は、大通駅のすぐそばにあるビルの中に入っている。
ここは漫画の品揃えが豊富で、何時間いても飽きることはない。
狙っていた漫画の新刊は、レジの近くに平積みされていた。
「あった……」
表紙を見ただけで萌えてしまう。
ワクワクしながらレジに並び、買った漫画にはしっかりブックカバーを付けてもらった。
お目当ての漫画は買えたから、後は食事だ。
ちょうどお腹も空いてきたところだ。
確かこの近くに、美味しいと評判のハンバーグの店があったはず。
スマホで検索しながら向かうと、一分もかからない距離にその店はあった。
私は一人で外食をすることに対して抵抗はない。
さすがに焼肉は行けないけれど、それ以外なら大体一人でも大丈夫だ。
だからこの日も、經血過多 一人で食事をするつもりだった。
「七瀬さん?」
「あ……!」
すぐ隣に人の気配がすると思ったら、スーツ姿の久我さんが、私を見て驚いていた。
「久我さん、どうしてここに?」
「僕は今日の夕食をどこの店で食べるか、考えながら歩いていたんです。そうしたら、ちょうど七瀬さんの姿を見つけて」いつも私が漫画を買う本屋は、大通駅のすぐそばにあるビルの中に入っている。
ここは漫画の品揃えが豊富で、何時間いても飽きることはない。
狙っていた漫画の新刊は、レジの近くに平積みされていた。
「あった……」
表紙を見ただけで萌えてしまう。
ワクワクしながらレジに並び、買った漫画にはしっかりブックカバーを付けてもらった。
お目当ての漫画は買えたから、後は食事だ。
ちょうどお腹も空いてきたところだ。
確かこの近くに、美味しいと評判のハンバーグの店があったはず。
スマホで検索しながら向かうと、一分もかからない距離にその店はあった。
私は一人で外食をすることに対して抵抗はない。
さすがに焼肉は行けないけれど、それ以外なら大体一人でも大丈夫だ。
だからこの日も、一人で食事をするつもりだった。
「七瀬さん?」
「あ……!」
すぐ隣に人の気配がすると思ったら、スーツ姿の久我さんが、私を見て驚いていた。
「久我さん、どうしてここに?」
「僕は今日の夕食をどこの店で食べるか、考えながら歩いていたんです。そうしたら、ちょうど七瀬さんの姿を見つけて」いつも私が漫画を買う本屋は、大通駅のすぐそばにあるビルの中に入っている。
ここは漫画の品揃えが豊富で、何時間いても飽きることはない。
狙っていた漫画の新刊は、レジの近くに平積みされていた。
「あった……」
表紙を見ただけで萌えてしまう。
ワクワクしながらレジに並び、買った漫画にはしっかりブックカバーを付けてもらった。
お目当ての漫画は買えたから、後は食事だ。
ちょうどお腹も空いてきたところだ。
確かこの近くに、美味しいと評判のハンバーグの店があったはず。
スマホで検索しながら向かうと、一分もかからない距離にその店はあった。
私は一人で外食をすることに対して抵抗はない。
さすがに焼肉は行けないけれど、それ以外なら大体一人でも大丈夫だ。
だからこの日も、一人で食事をするつもりだった。
「七瀬さん?」
「あ……!」
すぐ隣に人の気配がすると思ったら、スーツ姿の久我さんが、私を見て驚いていた。
「久我さん、どうしてここに?」
「僕は今日の夕食をどこの店で食べるか、考えながら歩いていたんです。そうしたら、ちょうど七瀬さんの姿を見つけて」「そうなんですか。凄い偶然ですね」
まさかこんな所で会うとは思わなかった。
久我さんとは以前コンビニでも鉢合わせたことがあったけれど、なかなかこんなに偶然が重なる人もいない。
「もしかして七瀬さん、今からこの店で食事するつもりでしたか?」
「あ……はい」
「じゃあ、僕も今夜の食事はこの店にします」
「えっ」
「行きましょう」
適当に嘘をついてこの場から立ち去れば良かったと、少しだけ後悔した。
私は変なところで素直な部分があると、今まで何度も甲斐や蘭に言われてきた。
それはきっと、こういうところなのだろう。
さすがに今から別の店にするとは言えず、私は先に店の扉を開けた久我さんの後に付いて行くしかなかった。
「いらっしゃいませ。二名様ですね、奥の席にどうぞ」
案内されたテーブル席に、久我さんと向かい合わせに座る。
久我さんは早速テーブルに置かれたメニュー表を見ながら、何を注文するか私に尋ねる。
「沢山あって迷っちゃいますね」
「ゆっくり決めましょう。あ、このチーズのも美味しそうですね」
「うわ、チーズいいなぁ。あ、でも和風のおろしハンバーグも捨てがたい……」
メニューを見ながら真剣に悩む私を見て、久我さんはなぜか楽しそうに笑った。「どうしました?」
「いや、可愛いなと思って」
「……」
「先に言っておきますけど、僕はお世辞を言えない人間なんで」
「そう、ですか……」
お世辞が上手ですね、と返そうとしたけれど、返す言葉が見つからなくなってしまった。
私は目を合わせるのも恥ずかしくなり、ハンバーグを注文した後も意味なくメニューに目を通していた。
「今日は、偶然会えて良かったです。七瀬さんからなかなか連絡来ないんで、もう一緒に食事には行けないと思っていましたから」
「すみません……」
「謝らないで下さい。僕が少し強引過ぎました。とりあえず今日は、ここの食事を楽しみましょう」
久我さんは、とてもいい人だと思う。
最初の印象も『いい人』だったけれど、だんだん言葉を交わす内に、最初に抱いた印象よりも今の方が『いい人』の印象が強くなっている。
どれだけ注文に迷っても、一切嫌な顔は見せずに待ってくれる。
私が気まずさを感じないように、会話を振ってくれる。
多少強引なところはあるけれど、そこもきっと彼の魅力の一つになっているのだろう。
「久我さんは広告代理店勤務なんですか。じゃあ、お忙しいですよね」
「仕事はそれなりに忙しいですけど、僕は結構自由にやらせてもらってるんで。不満はないですよ」
ネガティブなことは口にしない。
少し、甲斐に似ていると思った。